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レース参戦記

Record Of Race Participation

3月、4月レースともに、Malibuにとっては、新調したメインセールとジブの効果が最大限に発揮できる軽風のレースで、幸運でした。

それにしても、連勝というのは少し出来すぎでした。

昨年、Dehler34からHanse 315に乗り換えて以来、2011年TYCレースを通じて、新しい船に慣れて、再びレース上位に入りたいというMalibuメンバーの意気込みが結実した喜びの勝利となりました。

昨年のレース全般を通じて、いまひとつ上り角度が悪いので、見てもらったところ、マストのフォアレーキを指摘されて、シュラウドの調整を開始したのは、昨年末のことでした。以来、シュラウド調整をしながら、タック、ジャイブを繰り返して、寒中トレーニングとなった週末は、12月、1月にも一度ならずありました。

寒風吹きすさぶ中で鼻水を流しながら参加した1, 2月 の練習レースの甲斐もあり、3月のレースから、Malibuはメンバー全員 レースモードでした。

レースは、いつもの6人が揃えば、ほぼレギュラー先発メンバーです。
舵取りとバウは50代後半の若手(Malibuにとってはの話ですが)、コックピットの3名は60代、70代です。マストマンに一番の若手 50代前半を置いていますが、4月のレースは欠場となり、メンバーの平均年齢は65に近かったので、軽風レースは幸いでした。

レース当日出港前の桟橋ではガスコンロ、ボンベ、鍋釜、調理道具、食器等々 所帯じみた荷物を桟橋に降ろします。予備アンカー、セール類はキャビン中央に配置して、レース艇に変身のつもりです。

恒例の荷物おろしは、宴会船からレース艇への気持ちの切り替え、乗艇前の準備運動でもあります。

レース海面に向かいながら、ポジションの確認と、飲み物を片手に手順の再確認を行うのも、いつもの手順です。
早めにセールを揚げて、機帆走で本部艇を追いました。

上マークは90度方向。
スタートラインは0度で、分かりやすいレースコース設定でした。
素人には助かります。

スタート位置の優位差は少なそうなので、定石どおり、本部船寄りからのスタートを狙って、アプローチ。但し、艇群に揉まれたくもないので、フレッシュエアーを求めて、早めにリミットマーク側に向けました。

定刻 10:00には、タイミング良くスタート。

スピード、角度も良好、快調でした。

左海面に足を伸ばしましたが、本部艇近くからスタートした艇群は早々とタックして右海面に展開している様子も見えて、あまり極端に左に展開したくないものです。

右後方にはTwilightがいて、タックをしても前を行くことはできません。 
しばし、逡巡して、やはりタック。

Twilightの船尾を回って、右海面を目指しました。
上マークに近づく時点では、左海面からアプローチするTwilightにかなり先行され、結果としてはコース選択ミスだったかと、内心舌打ちしたのでした。

上マークへのアプローチではZephylosに追いつかれましたが、内側に水をもらって、回航。

ジェネーカー掲揚もトラブル無し。しかし、直ぐにZephylosのスピンネーカーランに追い越されてしまいました。クルージング仕様の小ぶりのジェネーカーでは、真追っ手で下るスピンネーカーを追うのは辛いのです。

後ろを振り返れば、Vegaの大きなスピンネーカーを筆頭に、色鮮やかなスピンネーカーが満開でした。すぐに差を縮められて、追い越されるかと、内心ヒヤヒヤです。

ジャイブ一回で、下マークにアプローチ。ジェネーカー降下、回収もトラブル無く、下マーク回航。

2上りに入って、後ろにレースクラスCの何艇かを確認、ひたすら追いつかれないように逃げたのでした。

再び上マークを回って、再度のジェネーカー掲揚。ソックスも揚げて、ジェネーカーは満開。

ジャイブ一回を入れて、下マークを目指しました。

マーク手前で早めに2回目のジェネーカー降下、回収にもトラブル無く、下マーク回航、最後の上りに入りました。

フィニッシュライン際でマッチレースを繰り広げるレティシア ドゥとコンステレーションを遠めに見ながら、フィニッシュを目指しました。

マーク寄りにアプローチして、ライン手前でタック。 

フィニッシュのホーンを聞きました。


記:Malibu 牛場一郎