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イベントレポート

Event Report

レース前日、早朝から参加艇メンバーが集まり出し、夢の島マリーナは朝から賑やか。

慌ただしく準備を整え続々と出港していく。コミティチームも10時出港。

途中、向い風と悪い波に苦労する多くの艇を確認、小型艇を心配しつつ保田へ。

16時番屋にて受付開始、引き返えしたり艇長会議に遅れるとの連絡が数艇から入る。

17時艇長会議、会議欠席艇についてはレース委員長が個別説明し参加要件はクリアー。

事前エントリー31艇、引き返した”隼スプリット2”を除き最終受付は30艇。

艇長会議ではレース委員長が、今回変更となったスタート時間繰り下げ、フィニシュ
ラインを第一、第二海堡を結ぶライン上に設定することなどを説明。

理由は朝凪回避、睡眠不足解消による熱中症予防、保田レースの特殊性などなど・・・。 
会議終了後、予定通り宴会を18時開始、20時半解散。
宴会中、これら変更についてレース委員長に対し個別の質問があったようではあるが・・・。

翌レース当日、天気は晴れ、予想最高気温33度。
本部船は7時半にはスタート地点でホバリングし、8時から海上エントリー受付。
残念ながら3艇エントリーせずDNC、レース参加は27艇。

ホバリング中は揺れが激しく、これに慣れないヨット乗りにはかなり辛い状況。
メンバーの多くが船酔い状態。撮影班もこの揺れにはほぼお手上げでした。

さてレースレポート、海況は南の風8〜12ノット、干汐午前8時41分。
北行9.8マイルのコース、順風追い汐でスピンラン一本のスピードレースに。
スタート1時間後には、フィニシュライン設定が必要となるかなり慌ただしい状況。

定刻8時55分4枚の全クラス旗を掲揚、本部船内も一気に戦闘モードへ。
1分前、沖出しを狙ってアウターに多くの艇が集中、本部船周りにはほとんどいない。
リコール艇チェックの準備に入るが各艇控え気味で心配なさそう。

9時スタート、オールフェア、コースサイドに入った艇は素早くスピンアップしている。
27艇、色とりどりのスピン、ジェネカーの花が一斉に開いた景色は壮観。

本部船から遠いがTEAM10Jr、ベガⅢ、アリアドネ、レティシァ・ドゥが先行か。
この集団は浦賀水道航路入口東端No.2赤ブイを目指し団子状態のまま遠ざかっていく。
この混雑を避けて、ライン中央の広いエリアから数艇がスタート。
コンステレーション、STRAY DOGがフレッシュウインドを上手くつかみ飛び出した。

スタートラインを撤去する頃にはトップ集団は遥か先。

慌てて追いかけるが大きな引き波を立てるわけにもいかず、なかなか追いつけない。
No.2ブイあたりで追いつくと、中央寄りをコンステレーションがトップを快走。

2番手は浦賀水道航路東側に寄せたレティシァ・ドゥ。

QurtreHIRO、ジェネカー仕様のVaroomRoadstarが追走している。

沖出しの艇はすべてポートタック、航路に近づき落とし切れずジャイブを返すと見ていたが、その気配なし。風が西に振れたか、スピード落とさず微妙に落とし気味で頑張っているのか?

一見単純なコースではあるが、スピントリマーとヘルムス、クルーの集中力など細かいコントロールの差が艇速に結びつき、少しずつではあるが順位に差が出てきているようである。

こんなことを考えていると自分も走りたくなってくるが、そこは我慢ガマン。
いずれにしてもダウンウインドの一本道。各艇のコース取りに大差なく、同じクラスの艇が集団で帆走し、ライバル艇同士が接近戦を展開する状況が続いている。

ただ本部船としてはレース艇の本線航路への侵入が気になる。観音崎の海上保安庁東京マーチスからも近く、大型望遠鏡でチェックされれば艇名まで確認出来る距離。

航路近くの艇に注意喚起するが、風下からの呼びかけでは届かない様子。
急いで航路東端No.4赤ブイの北に廻り、No.2、4ブイ見通し線上に位置して、レース艇の
航路侵入をチェック。全艇の侵入なしを確認後、ゴール付近へ移動する。

10時、本部船を第一、第二海堡の中間あたりに停止しフィニュシュラインを設定するが、
水深が3.5mしかない。全艇が本部船近くでゴールをする事を祈りつつトップ艇を待つことに。

コンステレーションのスピンが近づきトップフィニッシュかと思いきや、西からVaroomRoadstarが一気にゴールして10時12分ファーストホーム、着順修正1位で堂々たるレースクラスA優勝。

その後は、同じクラスの艇がまとまって殺到する団子ゴールが続く。
レースクラスBはSTRAY DOGが、着順修正1位でTYCレース3連勝。
レースクラスCはTEAM10Jrが、第6戦に続いて2連勝。

クルージングクラスは着順3位ながら尾長鮫が昨年に続き保田レース2連覇を飾った。
11時2分、スピントラブルに見舞われメインセイル1枚で頑張った最終艇”のの”がゴール。
今年の、短い保田レースは無事に幕を閉じました。

2日間にわたり参加されたレース艇及び運営スタッフの方々、本当にご苦労さまでした。
本レース表彰式は、9月8日TYCレース第8戦表彰式と併せて開催されます。

レース番外編
保田レース前、恒例の夏季クルージングに出たASTO。
14日早朝、前泊の保田港を大島波浮目指し出港した途端、エンジン大トラブル。
保田風物詩、朝凪無風で3時間漂よい、やっと再入港するも結局は保田に3泊。
16日朝、曳航されて出港の後、1艇だけの保田レースをスタート。
南の風15ノット、追い汐に乗り、スピン、ジェネカーでひたすらゴールへ。
風の塔経由の最短コースとはいえ、なんと4時間弱で浦安沖への最速記録。
鉄橋下から、またまた曳航されての情けない帰港とはなりましたが、
ASTOの今年の保田レースは本番2日前に無事終了いたしました。
翌朝、ボートでまた保田へ。 それほど保田が好きな訳ではないのですが!!!

記 : ASTO艇長 齋藤健