アントニア航海記<釜山回航&アリランレース>

 

 すでにご承知の方も多いと思いますが、アントニアは第18回アリランレースのオープンモノハルクラスにおいて優勝いたしました。

 ご声援いただき本当にありがとうございました。

 今回は博多から対馬経由釜山までの回航、メインのアリランレースについて報告させていただきます。(この報告はクルーの鈴木さんの報告を中心に、同じくクルーの富永さんの報告をまとめたものです)


 
 

4/27(金)

羽田空港集合後、福岡空港経由でマリノアヨットハーバーへ

14名集合(坂田、安藤、長渕、山崎、垣立、浜田、石崎、ペア、井上、追分、林屋、冨永、和佐田、鈴木)


気合は十分。行ってきます!

 

 
 

0:30

博多マリノアを出航。
坂田さん・長渕さんを中心としたチームと安藤さん・浜田さんを中心としたチームの2交代制でワッチ。
天気は良いが玄界灘のうねりあり。

 

 
 

4/28(土)

天候 晴

風 北 5〜10m

11:00

対馬厳原入港。出国手続き終了後、すぐに出港。 

昼、万関瀬戸通過。


午後は浅茅(あそう)湾の入江(黒瀬湾など)を周遊。

人里離れた風景を堪能。

萌葱色の小さな半島が鶯の声でいっそうなごみます。

誰もいない景色‥。

 


万関の関通過

 

 
 

18:15

もやいを取る。湖の様な静かな場所です。

夕日が綺麗。

厳原港でボール一杯のイカを隣りの船から頂きました。

浅茅湾内にて停泊(仮眠)

夜半、出港。


対馬を満喫

 

 
 

4/29(日)

朝、釜山ヨットハーバー入港、入国審査。

午後、ホテル近く(平雲台)を散策。

地元の方の紹介の焼肉屋さんで乾杯。

夜は繁華街から徒歩でホテルへ。

なぜか街中でキムタクの撮影が行われており、黒山の人だかり。

※インターネットで確認したら、映画「HERO」(鈴木雅之監督、9月8日公開)の撮影で釜山に滞在していたとのこと。

途中の魚屋にて、謎の生物「テープライ?」を購入。

珍味との評判?

 


釜山ヨットハーバー

 

 
 
釜山平雲平市場

釜山夕食

 

 
 

4/30(月)

林屋ツアーコンダクターのガイドのもと市内散策(チャガルチ市場、国際市場、釜山タワー、ロッテデパート等)を実施。

アンニョン・ハセヨ(こんにちは)、カムサハムニダ(ありがとう
ございます)の2ワードで乗り切る。

昼はチャガルチ市場で海鮮料理。

夜はホテル近くの焼肉屋。

美味しかったが値段もそれなり?


釜山・国際市場

 

 
 

5/1(火)

釜山市長杯レース(エギジビジョンレース、釜山港〜五六島往復、約7マイル)に参加。

ジャストスタートを切るも、リコール扱いとなってしまい、OCS
(失格)。残念。

夜、ペアさんと追分さんの誕生祝いを行う。

有志にてホテルパラダイス(カジノ)へ。

結構儲けた人もいるとか?


バースデー・パーティー。誕生日おめでとう!

 

 
  5/2(水)

朝、ペアさん下船。出国手続き。


07:56 釜山・ヨットハーバー

 

 
 
レース直前のメンバー。

 


レース・スタート!
 
 

12:00

アリランレーススタート

天気晴れ。南西〜西の風、8〜13m。

風の状況により、フルメイン〜1ポンや3枚張〜ファーラージブの縮小を実施。

波、うねりとも少なくアントニアには絶好の条件。時々10ノットオーバーの快走。海流をつかむため、対馬島の東岸に沿って一旦南下してから福岡を目指す。

狙い通り、終始1ノット程度の追潮を受ける。
途中、玄界沖でカームにつかまるが、10分程度で脱出。

最後にフライングレディーと競り合う形となるが、しっかり
フライングレディーの頭を抑えながら01:02にゴール。

110マイルを13時間(平均8.5ノット)で走破。
オープンクラスにて着順2位。修正1位。


レース中

 

 
  第18回 日韓親善アリランレース結果
OPEN CLASS ↓
http://www.jsaf.or.jp/genkai/arirang/archive/arirang18.html

 

 
 

5/3(木)

朝、入国審査。

船体清掃、塩出し実施。

唐津の浜ちゃんこと浜田さん来船。大いに?盛り上がる。

昼、浜田さん下船。

 

 
 

5/4(金)

アリランレース表彰式

優勝盾と副賞の3リットルの巨大シャンパン授与。

 

   
 
表彰式-1

表彰式-2

 

 
 

表彰式後、マリノア出港。

夕方、唐津の呼子(よぶこ)港に入港。

有名なイカ料理を堪能。

仮眠後、02:00出港。


呼子港

 

 
 

5/5(土)

平戸瀬戸、針尾瀬戸を追潮で通過。

特に針尾瀬戸は最大4ノットの潮流。川の流れのよう。

佐世保港では護衛艦?と並走。

09:30

ハウステンボス到着。

船体清掃、塩出し実施。

午後、石崎さん、和佐田さん、鈴木さん下船。

 

   
 

5/6(日)
 
大方のメンバー帰京

以上でおよそ1週間に及ぶアントニアの航海記<釜山回航&アリランレース編>は終わりです。

レース参加の楽しさを少しでもお伝えできたらとメンバー一同、心から思っています。

最後になりましたが、アントニアの安藤オーナー・キャプテン、ブルー上海の坂田キャプテンの挨拶になります。


 
 

<TYC会員の皆様>

 第18回日韓親善アリランレースに参加し、アントニアはオープンモノハルクラスにて優勝することができました。

 プサンから福岡までの所要時間は13時間2分33秒で南西から西南西の風平均艇速8,5ノット。楽しいレースができました。

 またプサンの町での観光クルージングにも堪能できました。

 ご支援をいただいた方々を含めた会員の皆様,夢の島マリーナの皆様ありがとうございました。

 優勝というご報告ができて大変うれしいです。

 今後ともアントニアよろしくお願いします。

アントニア・オーナー 安藤千博

 

 
  <第18回 日韓親善アリランレースに参加して>

 ブルーシャンハイチームの「安全第一」を掲げアドミラル(提督)としてのアリランレースの参加でした。

 思えば、はじめて 関根久さんの門をたたいてから現在に至るまで、私はこの「安全第一」を守り続けてきました。 
 
 ブルー上海のクルーたちが、仲間である安藤オーナー・キャプテンのアントニア号に力を合わせて、文字通り合力による剛力でこのレースで優勝しました。

 アントニア号にとって、もっとも魅力的な風に吹かれたことも勝因ではありますが、何といってもブルー上海の安全第一の日常訓練、規律遵守、自己責任の徹底から生じるチームワークの賜物ではないでしょうか。 

 心から充足した楽しさを仲間と一緒に味わうことができたアリランレースは、わがヨット人生において花ある誇りのひとつです。

 このレースに参加するに当り、東京ヨットクラブの皆様からの熱いエールを頂きましたことこの紙面をお借りしまして感謝申し上げます。ありがとうございました。

ブルーシャンハイ・チーム 提督 坂田修一

※朝日新聞社提供:写真

 

 
 
レース中のアントニア

紙面掲載写真